活動レポート

2013/05/04

こへび隊有志企画「文明の踏み分け道で考える 太田昌国と現代社会を語る」①

こへび隊のみなさんにお知らせしたい催しがふたつあります。

ひとつは、「中原佑介を読む 美術批評の地平 vol. 2」です。
http://www.bankart1929.com/news/pdf/nakahara2013.pdf
第1回が、椹木野衣さんを迎えて5月14日に行われます。

2011年に亡くなった美術批評家の中原佑介さんは、2000年、第1回の大地の芸術祭のときからアートアドバイザーとして芸術祭を支援してくれました。現代美術をめぐる論争が、今とは比べものにならないぐらい激しく、熱かった1960年代、70年代を代表するスーパースターのひとりで、理論的かつ平明な議論の運び、美術の背景に文明そのものの動きを見る視点の深さは、いま読みかえしてみると当時の批評家の中でも群を抜いていると言えます。

中原さんが亡くなった直後から、『中原佑介美術批評選集』(全12巻)の刊行が BankART 1929 と現代企画室の協働で始まりました。今回の企画は、この『美術批評選集』の刊行と連動しています。20世紀以降、美術(芸術)はいかに変容してきたのか、美術館から飛び出たアートはどのような働きをするのか、生活や環境と芸術はいかにかかわるのか。中原さんの『美術批評選集』を読むと、越後妻有のアートとも関係の深いさまざまな論点が、いかに深く考え抜かれているのかがわかります。しかし、時代背景や当時の美術界の動きなどを知らないと、なかなかひとりで本を読んで十分に理解するのは難しい面もあります。そこで、当代一流の批評家・研究者といっしょに中原さんのテキストを読んで、その現代的な意義やそこで示されている今後の方向性を考えよう、というのがこの催しです。

越後妻有で、どうして地域おこしにアートが活用されているのか。そんなことに関心がある方は、この勉強会に参加してみてはいかがでしょうか。毎月1回(代官山と横浜で交互開催)で来年3月までの全10回。参加費は少し高いと思うかもしれませんが、1回で割ればかなりお得だと思います。

もうひとつは、こへび隊有志が主催となっている
「文明の踏み分け道で考える 太田昌国と現代社会を語る」です。
http://www.clubhillside.jp/seminar/otamasakuni130516/

太田昌国さんは編集者・民族問題研究者。現代企画室という出版社を通じて、北川フラムさんとは30年以上におよぶ協働関係にあり、越後妻有のプロジェクトも出発時から推移を見守り、折にふれて力を貸してくれている人のひとりです。
越後妻有のような地域が抱える過疎・高齢化、産業の衰退といった問題は、世界の社会問題とダイレクトにつながっています。東京と地方という関係だけではなく、東アジアやラテンアメリカ、アフリカといった「第三世界」などの海外からの視点、さらに時間の幅を大きくとった歴史的な視点から現在を眺めることで、地域の問題がより深く見えてくると考え、この催しを企画しました。
情報としての知識を得るための会ではありません。ふだんの生活ではつい見過ごしがちな問題を少し立ち止まってゆっくり考え、人それぞれの見方に触れながら話しあうことで、徐々にではあれ、越後妻有でのこへび隊の具体的なアクションにつながっていくことを期待しています。現地での活動以外に東京でもできることのひとつとして、こへび隊の活動の幅を広げていく場になればいいなと思っています。農舞台でおこなわれている「野の師父」ならぬ、「街の師父」といったところでしょうか。

こちらの第1回は5月16日(木)、会場はクラブヒルサイドサロンです。

いずれの催しとも、みなさんの積極的な参加をお待ちしています。